四柱推命旺

十干と十二支から解命を行う本格的四柱推命の専門サイトです。四柱推命の本質と解命方法を詳しく解説し、ユーザーの皆様の理解を深めていきたいと思います。

干の剋について

このページでは十干の相剋について解説をしていきたいと思います。干の剋ということは、四柱推命を行う上で必ず知っていなければならない、干の重要な作用の一つです。

まずは以下の図をご覧ください。

以上は方位図ですが、まずは内側の方位が書かれた部分をご覧ください。十干や十二支はすべて、東西南北に割り振られます。画像がこのような十二支と十干が一緒に書かれたものしか見つからなかったため、少々見づらいかもしれませんが、ご了承ください。

方角を確認したら、次に外側の枠をご覧ください。

そこに「甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸」と書かれているのが見つかるかと思います。方角でみますと、東・西・南・北の部分です。

干の相剋は、以上の図で見た時に、その干と正反対の方向にある干との間で起こります。すなわち「北と南」と「東と西」の干の間で相剋が起こるわけです。

分かりやすいよう、東西南北に十干を振り分けた表も下に表示しておきます。

甲・乙
西庚・辛
丙・丁
壬・癸

ここで、「あれ?」と思った方がいるかも知れません。そう、土の干(戊・己)が欠けています。実は「土の干である戊と己は中央に位置」しますので、東西南北には含まれません。この十干と方角の振り分けは十干の基本的な知識ですから、よく覚えておいてください。

中央戊・己

また相剋には、方角が正反対にある干同士の相剋以外にも、「五行の視点からみた相剋」も含まれますので、注意が必要です。すなわち木が土を剋す、火が金を剋す、土が水を剋す、金が木を剋す、水が火を剋す、という五種の作用です。

相剋の種類には「剋」と「衝(沖)」の二通りある

次に干の相剋を理解する上でとても重要なことをお話します。さきほどの方位図で正反対にある方角同士が剋になるということはお話しましたが、これをもっと具体的に見てみましょう。

たとえば北に属する干は「壬(陽)」と「癸(陰)」であり、南に属する干は「丙(陽)」と「丁(陰)」でありますが、その中でも陽と陽、陰と陰同士の相剋を「衝(沖)」と言い、その作用は対立や衝突といった強いものになります。これにはたとえば甲と庚の相剋(衝)などが含まれます。

対して陽と陰、陰と陽の相剋は通常「相剋」とだけ呼ばれ、衝や沖とは言いません。その場合は陰陽が交わるため、衝と比べて比較的その衝撃が弱くなります。これには例えば甲と辛の相剋などが含まれます。

全ての相剋関係を挙げると以下の表のようになります。以下の表では、衝ではない相剋を「干剋干」と表現し、お互いに対立する関係を「干衝干」と表現しています。

干の相剋相剋の種類
甲剋戊相剋
甲剋己相剋
乙剋戊相剋(弱)
乙剋己相剋
丙剋庚相剋
丙剋辛相剋
丁剋庚相剋(弱)
丁剋辛相剋
戊剋壬相剋
戊剋癸相剋
己剋壬相剋(弱)
己剋癸相剋
庚衝甲
庚剋乙相剋
辛剋甲相剋(弱)
辛衝乙
壬衝丙
壬剋丁相剋
癸剋丙相剋(弱)
癸衝丁

※原則として「陰干は陽干を剋すことはできない」ですから、陰干剋陽干の場合は「弱」と表記しています。

土の干は相剋はするが、衝突はしない

上の表を見ても分かりますが、土の干だけは「衝」という作用がありません。これは土が方向としては中央に位置するからです。中央に位置するため対立(衝)がないのは当然です。

このような土の干の位置づけは、土の性質である温和さや度量にもたとえられます。

ちなみに土の干においては衝はありませんが、地支においては「沖」という作用があります。これについては十二支の沖の項目で述べたいと思います。