ミッチェル(栗林美智瑠)さんの先天運解読~喜神・忌神・格局判断・病原など
ミッチェルこと栗林美智瑠さんはシンガーやお笑い芸人として活躍していましたが、2025年8月18日に子宮体癌により死去してしまいまいた。
早速ミッチェルさんの先天運構造から病難の暗示を探ってみたいと思います。
天干 | ? | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | ? | 子 | 午 | 午 |
ミッチェルさんは1978年7月1日生まれとあり、その三柱構造は上記であります。三柱で分かることは少ないという占い師の方もいますが、それは三柱構造によって大きく変わり、ミッチェルさんのように五行の偏りが大きい場合は比較的分かりやすいです。
命造は日干・甲木であり、月支は午・火旺の生まれで食傷が月令を得ています。午が二支あり、なおかつ天干に戊土が二干あるため身弱は決定的であり、あとは格局を定めるのみです。
そこでミッチェルさんの日支にある子に注目する必要があります。子は午と冲する地支ですが、もし子・午が冲し、なおかつ時柱が天干・地支いずれも火・土・金となる場合は従格となる可能性があるのです。
つまり従児格となるのか?傷官格になるのか?という問題です。このため少し長くなりますが、すべての時柱を読み、それぞれ判断してみましょう。少しテクニカルな判断も含みますが、大変重要な問題ですので理解を深めていただければと思います。
天干 | 乙 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 丑 | 子 | 午 | 午 |
上記は夜中の時間帯ですが、丑・子が支合関係であり、子・午冲が起こらないため傷官格となります。
天干 | 丙 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 寅 | 子 | 午 | 午 |
上記は明け方の時間帯です。寅と午は火局半合を形成しますが、間に子があるため火局は起こりません。このため子・午冲去となります。寅は比劫を含むため傷官格となりそうですが、時柱が【丙寅】であり、寅は火(丙・午)を生じるばかりですので、従児格と判断します。
天干 | 丁 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 卯 | 子 | 午 | 午 |
卯は子と合も冲も起こさないため子・午が冲去します。卯は蔵干に甲・乙のみを蔵しており、比劫の根が強いため上記は傷官格と見ます。大凶命です。
天干 | 戊 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 辰 | 子 | 午 | 午 |
辰は子と水局半合を形成しますので、子・午も冲去しません。このため傷官格となります。
天干 | 己 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 巳 | 子 | 午 | 午 |
上記では子・午が冲去します。天干の己・甲は火旺ですので干合しません。従児格となります。
天干 | 庚 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 午 | 子 | 午 | 午 |
午・子・午と隣り合わせるため冲去しません。このため印(子)が固有根となるため、傷官格となります。最も大凶命です。
天干 | 辛 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 未 | 子 | 午 | 午 |
未は子と合・冲を起こさないため子・午冲去となります。時柱は官と財のため従格ですが、上記は辛金が入るため従勢格と判断します。
天干 | 壬 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 申 | 子 | 午 | 午 |
申は子と水局半合を形成するため子・午冲去しません。水の力量がまずまずあり傷官格です。
天干 | 癸 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 酉 | 子 | 午 | 午 |
上記は子・午が冲去しますが、天干に印の癸水が入るため傷官格となります。
天干 | 甲 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 戌 | 子 | 午 | 午 |
子・午冲去します。天干に比劫の甲木が入りますが、この木は火を生じるための燃料となる(日干を生助できない)ため従児格と判断します。
天干 | 乙 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 亥 | 子 | 午 | 午 |
亥は水(印)の地支ですので、子・午が冲去しても普通格局・傷官格となります。
天干 | 丙 | 甲 | 戊 | 戊 |
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地支 | 子 | 子 | 午 | 午 |
上記も亥と同様です。普通格局・傷官格となります。
このようにミッチェルさんの格局は三柱だけでは格局判断が難しいことが分かりました。しかし喜神・忌神については、それぞれの格局で明瞭となりますので、これを元に死亡時の忌神を判断することになります。
傷官格の場合の喜神・忌神~死亡時の大運下における喜忌
- 日干:甲
- 格局:傷官格
- 日干強弱:身弱
- 用神:癸水
- 喜神:水
- 忌神:火・土・木
- 閑神:金
- 調候:壬水
概ね上記となりますが、時柱構造によっては木が喜神となる可能性もあります。たとえば時支が亥や子の場合です。これについては死亡時の大運で明らかとなります。
ミッチェルさんの大運には2016年から【甲寅】が巡っていました。もし傷官格だとすると、寅は子の生助を受けた後に火を生じるため、忌神となります。特に午が二支ある場合は、甲木は火を燃やす燃料として大変良く、火を生じ強めるため食傷大過となる傾向があります。
また寅の蔵干には戊土があり、さらには原局に二つの戊土をもつため、結果としてこの大運は火・土を強めているということが分かります。したがって傷官格である可能性は充分にあります。
そして【甲寅】でこのような病気が起こったという事実は、木が忌神である可能性を高めています。
従格の場合の喜神・忌神~死亡時の大運下における喜忌
- 日干:甲
- 格局:従児格か従勢格
- 日干強弱:身弱
- 用神:丙火
- 喜神:火・土・金
- 忌神:水
- 閑神:木
- 調候:壬水
このように、従格の場合は傷官格と比べて喜神・忌神が逆転することになります。ところが子・午が冲去した従格では、子・午が解冲すると普通格局に成る(破格)という特性があるのです。
そこで大運【甲寅】を調べてみると、寅は午と火局半合を形成する地支であり、したがって子・午を解合することが分かります。もうお分かりかと思いますが、ミッチェルさんの死亡時は【傷官格】であり、傷官格としての喜神・忌神で判断することになるのです。
このためミッチェルさんが従格であったのか、はたまた傷官格であったのかの判断についてはより他の事象を用いた検討が必要であるものの、死亡時の喜忌については明らかとなったわけです。このように、三柱でも分かることは沢山あるのです。
そのように読むと、ミッチェルさんの名前【栗林美智瑠】には、調候かつ用神である水が絶対必要であったにも関わらず、皆無のため食傷大過および五行の極端なアンバランスが起こり、その結果として子宮(水)の病気に罹ったということがお分かりになるでしょう。
したがってミッチェルさんにとって病原になりやすい五行は不及の水であり、その水が姓名に少なくとも2つは必要という問題は疑いのないことです。これは傷官格でも従格でも同様です。