三合の見方
この記事では、四柱推命における地支の重要な作用である「三合」の見方について解説していきます。これまで合・冲と少しずつ解説を進めてきましたが、これらに加えて三支の連合を知ることで、さらに四柱推命に対する深い理解へとつながるでしょう。
三合について解説する前に、まずは以下の画像をご覧ください。
三合とは、十二支を円状に配した時に、正三角形となる三つの地支の集まりのことです。たとえば辰・子・申が線で三角形に結ばれていますので、これらの地支が三合を形成する一つのグループだと言えるでしょう。
なお、三合とは生旺墓絶における帝旺・長生・墓の三つの地支が集まることで、「局(きょく)」とも言います。三合が成立すると、その局の五行エネルギーが大変強まることになります。後で説明しますが、三合が吉となるか凶となるかは命式全体の様相によります。
続いて下の表をご覧ください。
五行 | 構成地支 |
---|---|
木局 | 亥・卯・未 |
火局 | 寅・午・戌 |
金局 | 巳・酉・丑 |
水局 | 辰・子・申 |
三合には以上のように四つの種類があります。既に気づいた方もいるかもしれませんが、三合に土はありません。また三合を構成する地支蔵干には、すべて局の五行が含まれています。
以下、水局を例に取ってみます。
水局 | ||
---|---|---|
辰 | 子 | 申 |
戊・癸・乙 | 癸・壬 | 庚・壬・戊 |
このように、特定の五行の局を成す地支には、局の五行が必ず含まれているという理があるのです。上記の水局の例では、辰・子・申いずれもが蔵干に水の干を有しています。他の局の地支についても同様です。次は、実際の命式において三合が成立する場合と成立しない場合を見ていきましょう。
三合の実際の見方
三合も支合と同様、成立する場合としない場合があります。ただ支合と三合が異なる点は、「三合の場合は三支が隣り合っていなくても成立する」ということです。これを踏まえた上で、三合が成立する命式と、成立しない命式を見ていきましょう。
三合が成立する場合
時 | 日 | 月 | 年 |
---|---|---|---|
子 | 酉 | 丑 | 巳 |
巳・酉・丑の金局を成す地支が揃っています。なおかつそれを邪魔する地支が存在しないため、金の三合が成立しています。
時 | 日 | 月 | 年 |
---|---|---|---|
酉 | 午 | 丑 | 巳 |
間に午が入るものの、巳・酉・丑の金局を成す地支が揃っています。また午は金局の形成を妨げないため、三合が成立しています。
三合が成立しない場合
時 | 日 | 月 | 年 |
---|---|---|---|
卯 | 酉 | 丑 | 巳 |
巳・酉・丑の金局を成す地支が揃っています。しかし、卯・酉は冲ですので、卯が邪魔となって三合の成立を妨げています。この場合、三合は成立しません。
時 | 日 | 月 | 年 |
---|---|---|---|
酉 | 子 | 丑 | 巳 |
巳・酉・丑の金局を成す地支が揃っています。しかし間に子があり、子と丑は合の関係であるため、三合は成立しません。
三合が成立すると蔵干が変化する
三合が成立すると、その三つの地支の蔵干は、局の五行へと変化します。以下、水局を例にとって見ましょう。
水局 | ||
---|---|---|
辰 | 子 | 申 |
癸・癸 | 癸・壬 | 壬・壬 |
すべての蔵干が以上のように局の五行に変化するため、三合が成立した場合は、特定の五行の力量が大変強くなることがお分かりいただけたかと思います。
半会(はんかい)について
三合を成す地支すべてが揃っていなくても、帝旺の地支と、長生あるいは墓の地支のいずれか一つがあれば、「半会」という作用が起こります。時に「半合(はんごう)」とも言いますが、帝旺の地支とは「子・卯・午・酉」の4つの地支のことです。以下の表をご覧ください。
木局半会となる地支 | |
---|---|
卯・亥 | 卯・未 |
火局半会となる地支 | |
午・寅 | 午・戌 |
金局半会となる地支 | |
酉・巳 | 酉・丑 |
水局半会となる地支 | |
子・辰 | 子・申 |
半会が成立するか否かは、先程解説した三合と基本的に同じです。また半会が成立すると、やはり地支の蔵干が局の五行に変化します。
なお、長生と墓の組み合わせ、すなわち「亥・未」「寅・戌」「巳・丑」「辰・申」では半会は成立しませんので注意が必要です。
三合の吉凶について
よく「三合があると吉(あるいは凶)」だとか、「金の三合がある人はこのような性質・性格である」、といった説明を見ることがありますが、それらは命式全体を読んだ上で分かることであり、三合のみで解することができるものではありません。
とにかく三合の事象としては「特定の五行にエネルギーが大きく偏る」ということが言えるわけで、吉凶や性質は命式全体を見た上で判断をしなければなりません。このため単純に三合があるから吉だとか凶だとかは言えないわけですが、概して以下の場合は三合が凶意となります。
- 食傷が旺じる身弱であり、なおかつ食傷の三合がある(食傷大過の凶命)
- 財が旺じる身弱であり、なおかつ財の三合がある(財大過の凶命)
- 官が旺じる身弱であり、なおかつ官の三合がある(官大過の凶命)
ただし上記のような命式においても、天干にどのような干があるか?印の有無はどうか?また大運はどうなっているのか?といったことで運勢は大きく変わる可能性があるため、一概に判断することは難しいと言えます。
また命式が普通格局に分類されるのか?特別格局に分類されるのか?でも命運が大きく変わってきます。
命式における三合の具体的な見方・事象については、実例の項でも詳しく解説していきたいと思いますので、そちらをお待ち下さい。