四柱推命旺

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夭折や短命の判断方法と実例

生まれながらにして、つまり先天的に疾患があるような命は、その四柱構造にあらわれているものです。今回は、極めて四柱構造における五行バランスが悪く、夭折もしくは短命となる傾向性の強い命運について取り上げたいと思います。

まずは、夭折・短命の傾向がある四柱構造の概要を以下に示します。

  • 日干が極端に弱いが、特別格局(外格)とはならない
  • 年柱・月柱・時柱ほぼすべて忌神
  • 特定の五行(忌神)が大過している

命式が以上の条件を満たす場合は、夭折・短命となる命運となります。もちろん環境や姓名によって運勢は変わるため全ての人が夭折となることはありませんが、それでも宿命のままに任せれば、波乱重々・病弱短命の運命となることは確実と言える命なのです。

生まれて間もなく病死した子供の命式

まずは、武田考玄氏の『命理学詳義~事象編』に記載されている、夭折した小児の実例を紹介したいと思います。以下の命運は、心臓に先天的疾患があり、生後間もなくして死亡しました。

天干
地支丑(土旺)

以下、武田氏の冒頭の解説を載せておきます。

丑月土旺ですので、北方をなすとは看ませんが、北方をなすよりも、亥子丑にて水源深く長いものである上に、二辛年月干にあり、丙辛干合して土旺ですから化水せず、三辛あるがごとき変化をも招き、水源さらに強となって、水勢死令とは言ってもすさまじいものがあります。本来なら丙火は制金し、かつ生戊して、戊土制水となるのですが、寅中の甲木は、月・時支の最強となる水にあって、湿木、漂木となって、寅中の丙火も日干の丙火も生ずる火源とはならず、丙火は水より剋火され、生戊の能も壊辛貫通する能もなくなって、戊土は堤防決壊と同じ状態となって土流となります。

中略

つまりこの組織は、調候急を要するのに透出せず、極弱の丙火は水の剋に遭っていますので、心臓に先天的に異常疾患がある、と審察されるのです。

簡単に言いますと、日干が丙火で極弱であるものの、日支に寅木があり特別格局にはなれません。そして丑月土旺のため北方形成とまでは言えませんが、亥・子・丑団結して水最強となるため、官の水が大変な勢いとなって火を剋します。

寅木は強い水によって湿木となるため火源とはならず。加えて辛金が水源となり、水の勢いは極めて強。そして日干の火は『心臓』を象徴する五行ですので、命式の構造は心臓が病原となる強い可能性を示唆しているのです。

すなわち、以上の命式はさきほど挙げた以下の条件をすべて満たしていることになるのです。今一度確認してみましょう。

  • 日干が極端に弱いが、特別格局(外格)とはならない: (日支に印の寅木あり)
  • 年柱・月柱・時柱ほぼすべて忌神: (日支の寅以外はすべて忌神)
  • 特定の五行(忌神)が大過している: (官の水が大過)

さて、病原の見方における原則は以下となります。

  • 病原は四柱八字の中に存在する(先ほどの例では、水剋火(心臓)です。これは姓名も同じです)
  • 時の経過によってその病原は外に発現する(大運・流年運・月運によって大忌となる時期を知ることができます)
  • 予知された病原に対して無為無策、軽視あるいは無視するなれば、宿命のままに流されることとなって、死に至ることがある(武田氏)

最も重要なのは三番目の、『予知された病原に対して無為無策、軽視あるいは無視するなれば、宿命のままに流されることとなって、死に至ることがある』というところです。つまり早世の傾向性大の先天運であっても、適切な策を講じることによって、落命は免れることができるということです。

上記で紹介した命運は、適切な対処を怠ったために、落命したのだと武田氏は以下のように語っています。

六日目壬申日、七日目癸酉日に異常が発生したのですが、急激な像ではなかったので、産婦人科医も小児科医も生後異常なしとして、その後の変調も見逃し、父親も医師であるため現代医学を信じ込んで、私の助言を内心軽蔑していたであろうことも推測できます。(中略)もし小児科医で命理学を相当深く理解していたなら、心臓発作を起こさせないように、あらゆる処置を十二分に施していたことでしょう。

病弱・波乱・早世を免れる姓名の暗示力

先ほど紹介した『適切な策』というものは、すなわち医療的な対策であって、その人の先天的命運を変えるということではなく、あくまでも『病気の発現を抑える』ということであって、根本的な解決方法ではありません(それでも、命を守るうえでは大変重要です)。

また、一つの大きな疑問として、『では、同じ時刻に生まれた子供はみんな同じような病気で死ぬのか?』というものがあります。時刻というのは、一刻2時間分ありますので、先ほどの子供と同じ時刻・同じ命式として生まれた方も沢山いるはずなのです。

ところが事実はそうではないと思います。その理由としては、やはり後天的な環境が異なるせいだというのが最も理解しやすい説明ではありますが、実は生後の家庭環境等よりも、後天運というものが大きく作用するからなのです。

そして後天運を司るのが『姓名』です。よく姓名判断の始祖である熊﨑健旺氏は、『生命は姓名である』ということを言っていましたが、『生命とは肉体を纏ってこの世に生を受けた命のこと』であり、そんな生命を象徴するのが姓名なのです。

五行バランスを整え、病弱の暗示を弱める命名・実例

私は虎の舞で命名や改名の相談を毎日のように受けていますが、これまで病弱多難であったという方々の先天運は、やはり冒頭で解説したような特徴が必ずみられます。つまり、命式には沢山の忌神があり、特定の五行が大変強いような命造です。

それに加え、病弱で運も悪いと嘆く人は姓名の五格構造においても忌神が多く見られるのが特徴です。しかし不思議にも、命式の五行バランスが悪いのに、これまで健康であったという人の姓名は、喜神が多く入っており、バランスが取れているのです。

つまり以上の事柄が示していることは、姓名は後天運を確かに司っており、なおかつ先天運とも密接な関係があるという非常に重大な事実なのです。

それでは、先ほどご紹介した命運をもとに、命名における改善策を考えてみましょう。もう一度命式を示します。

天干
地支丑(土旺)
  • 日干・丙火
  • 格局・正財格(普通格局)
  • 日干強弱:身弱(極弱)
  • 用神:甲木
  • 調候用神:丙火
  • 喜神:木・火
  • 忌神:水・金・土

おそらく、死亡した子供は姓名にも忌神(水・金・土)が優勢であったことが推測できます。なぜなら、姓名の暗示力は命名後間もなくあらわれるためです。武田氏の研究でも分かっていますが、先天的に病弱傾向大という命運でも、適切な命名を行うと重大な病気は発現しないことが説明されています。

しかし、それは吉数を多く入れるとか、陰陽配置を整えるとか、忌字を使用しないといったことではありません。これらは虎の舞のほうでも詳しく解説していますが、病弱の命運に対しては、先天運との五行バランスを取るということが大変重要であり、これによって病弱傾向(生命エネルギーの回復)を緩和するのです。

つまり、上記の命運は木・火が喜神。特に水大過のため、水剋火を緩和するため、水と火の通関である甲木(こうぼく)が用神となります。このため、可能であれば陽木を姓名に多く配し、その上で調候の火を活かすことが大変重要となるのです。水が大過する命式は木を湿らせてしまうため、必ず火も必要です。これは陰火ではなく、陽火です。

ですから、姓名三才は【木・木・火】や【火・木・木】や【土・火・木】などとするのが最もよく、もし天格が水なら【水・木・土】、金なら【金・土・火】もしくは相剋させて【金・火・木】とすることで一応良好を得ることになります。

反対に、最忌神の金や水を多く配した場合は、先天運と姓名の関係から、忌神の水の勢いを強めることになるため、病弱・早世の暗示を強めてしまうことは想像に難くないでしょう。特に偏った命の場合は、先ほどの例のように生まれてすぐさま死亡してしまうこともあります。

そしてそのような忌神大過の姓名の例は虎の舞でも多数紹介していますが、歳運によって強い忌神運に遭うと、その時期が命に危険のある時となります。つまり日干が過弱に陥り、生命力が大きく減退するため、死亡するという最悪の事態になってしまうのです。

以上になりますが、命名や改名においてこのようなことを考慮していただくと、健康にも運勢にも自然と恵まれるようになるのです。虎の舞の命名サービスにおいては、『改名後、とても調子が良くなった』という声も沢山いただいておりますので、是非参考にしてみてください。

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