四柱推命旺

十干と十二支から解命を行う本格的四柱推命の専門サイトです。四柱推命の本質と解命方法を詳しく解説し、ユーザーの皆様の理解を深めていきたいと思います。

工藤静香さんの命式解命~財多タイプの性質と運勢傾向について

今回は虎の舞の方でも先日取り上げた工藤静香さんの先天運について解命を行いたいと思います。幸いにも、工藤さんの生まれた時間が以下に掲載されているため、こちらの情報を元に命式を算出してみたいと思います(工藤さんの運勢と命造を照らし合わせた結果、生時の信憑性はかなり高いと判断しております)。

出生時間の分かる有名人まとめWiki

工藤静香さんの格局と喜神・忌神

それでは早速命式の解命を行っていきましょう。工藤さんの生年月日は 1970年4月14日 07:50分 東京都 羽村市とあります。

天干
地支

工藤さんは典型的な財多の命式タイプです。日干の甲木に対し、財の干支を四つもつためです。しかし、合した干支は財とはみなさない場合があるため、この点は注意を要します。

せっかちな方ですと、すぐに身弱と判断してしまいそうな命造ですが、果たしてどうでしょうか?重要なことは旺相死囚休です。工藤さんは土旺ではなく木旺の生まれなのです。

まずは原局における、五行の力量を算出してみましょう。

約12
約0.5
約3
約7
約8

どうでしょうか?これだけ土があっても、死令ですので土の力量はわずか3程度なのです。また、命式をよく見てみると、実際は辰・子による水局半合があります。これは、月支の辰と年支の戌による冲がありますので、実際は時支と日支の半合のみの計算となります。すると、

約12
約0.5
約2.5
約7
約12

程度となり、最強は木と水。すなわち日干は身強であることが分かります。力量については木と水のエネルギーをあわせると24程度ありますので、小強程度です。陽木の身強ですので、その気質は芯が強くクール、またプライドが高く、豪胆であります(工藤さんの印象と合致しているようです)。

以上の結果から、原局における解命結果は以下となります。

  • 日干:甲木
  • 日干強弱:身強(小弱程度)
  • 格局:陽刃格
  • 用神:丙火
  • 喜神:火・土・金
  • 忌神:水・木
  • 閑神:なし

財多ですが、日干は水局半合もあり、力量充分です。用神は最強が比劫の木となるため、食傷の丙火を取ります。土もあり、水が奔流ではありませんので、金も喜神として取れる命造です。このため、喜神は火・土・金。

位相は命式に用神の火がないため(戌中の丁火はないも同然)中程度(60点以上。財多ですが日干の力量がしっかりと保たれている点は大変吉)です。ただし身強の財多ですので、財運はかなり強い方です。なお財運については、原局・大運・姓名の要素が関わってくるため一概には言えませんが、大体以下のことが言えます。

  • 身弱の財多(財の管理能力が低く、財を流出させやすい。少しいい加減なところがあり、蓄財も苦手)
  • 身強の財多(財の管理能力が高く、財の保持・運用がうまい。投資家にも向くタイプです)

以上の傾向は姓名も強く左右しますので読む時は少し注意が必要です。また財は異性を象徴するため、異性関係においても財多の人は特徴があります。

  • 身弱の財多(恋多きタイプ。モテますが、意志が弱いため相手の言いなりになってしまうことが多く、悪い異性に引っかかりやすい)
  • 身強の財多(恋多きタイプ。異性を手玉に取るのが巧く、一度に複数の相手と交際することも。ただし当然トラブル注意です)

ちなみに夫の木村拓哉さんも財旺(従財格であり、財が喜神の命運)です。

また、大運や流年の喜忌を読む場合、工藤さんのような財多の命式の場合ある種の『落とし穴』がありますので、これについても少し解説してみようと思います。

工藤静香さんの大運と運勢傾向

これより工藤さんの大運動向と運勢傾向について見ていきたいと思いますが、その前に、工藤さんの命式をあらためて見ていただき、干支の作用によってどのようなことが起こるか?ということを考えてみたいと思います。

天干
地支

これまでの考察によって工藤さんが身強であることは分かりました。また喜神や忌神も判明しましたが、それではその喜神が単純に大運や流年に巡れば喜となるのか?というと、必ずしもそうではないのです。

特に財多や、食傷大過のタイプは、たとえ身強であっても財や食傷が巡ることによってむしろ忌となる場合もあり、これは日干強弱や命式の構造によるものです。したがって、四柱推命において単純に喜神が巡る時期は吉!としている人は疑ってかかる必要があります。

工藤さんの命式の場合、重要なポイントは子・辰の水局半合です。まずは、この合がない場合の力量をもう一度見てみましょう。

約12
約0.5
約3
約7
約8

大体この程度の五行バランスです。もちろん日干の強さは維持していますが、水局半合をないものとすると、随分と力量が落ちます。また、もしその上で財の土が大運地支に巡ったとしたらどうでしょうか?既に土が沢山あるのに、さらに土旺が巡ることは明らかに土を大過させることになるでしょう。

その上で、工藤さんの大運動向を簡単に読んでいきます。なお、本来は姓名構造も見なければ詳しい考察はできないのですが、姓名をもちだすと非常に複雑になるため、ここでは原局+大運の位相のみを解説します。

第一運~己卯

工藤さんの第一運は2歳からの10年間で、【己卯】木旺運です。忌神の比劫の運気なので悪い運ではないか?と思われるかもしれませんが、財多の命造のため、比劫の凶暗示はほとんど出ません。なぜなら、比劫と財のバランスが大きく偏らないためです。

また、天干には財の己土が巡り、比劫と財のバランスは概ね適切となります。しかしこれが【癸卯】運であれば、家庭運や環境運に波乱が出ているでしょう。『小学生時代には劇団「東俳」に所属していた』という記述がウィキペディアにあります。

また財(土)は父親、印(水)は母親を象徴しますが、これらのバランスも良く、幼少期は両親も健在であり、安定した家庭に育っていることもうかがえます。

第二運~戊寅

第二運は12歳からの【戊寅】木旺運です。木旺ですが、寅は何度も解説しているように蔵干に木・火・土をもち、これらが相生するため、火や土の力量がなかなか強いのです。これに加え、天干には戊土が巡るため、寅中の火・土が戊を相生し、財の土が旺盛となります。

また、寅中の甲木の働きもあるため、この運も比劫・財のバランスが良く、大運自体はかなりの喜神運と見ることができます。なお財が喜神である工藤さんにとって寅は、木だけの卯よりも喜となりますので、前運よりさらに恵まれた運勢・境遇となる可能性があります(流年運によって位相変化)。

なおこの大運に入ってすぐ、『1984年、中学2年生の時に、第3回「ミス・セブンティーンコンテスト」(応募総数は歴代最大18万325人)に出場し、特別賞を受賞した。同コンテストの出場者には、後に同じグループとなる国生さゆり、渡辺満里奈の他、渡辺美里、松本典子、網浜直子、麻倉あきら、清原亜希などがいた。(ウィキペディア)』とあり、境遇が喜神であることを示しています。

またこの大運は工藤さんのこれまでの人生の中で最も高位相の大運期です。それを示すように、『1987年8月31日の『夕やけニャンニャン』最終回放映日に発売となったシングル「禁断のテレパシー」でソロデビューし、オリコン1位を記録した。以後、1980年代後半から1990年代後半に渡りヒット曲を連発した。1980年代後半に最も活躍した女性アイドル4人(工藤静香、中山美穂、南野陽子、浅香唯)は女性アイドル四天王と呼ばれていた。』とあります。

第三運~丁丑

ここで22歳から丑土が巡ります。工藤さんは大運逆旋ですので、丑は土旺からはじまり、4年後に水旺運へと移ります。丑土と原局との作用を読むと、子丑支合の関係ですので、辰・子水局半合を解きます。

すなわち、丑土は固有根であり、なおかつ財としての働きですので、やや財多に偏り過ぎる運勢と言えます。しかしながら、丑中に癸水があり、この水が子水と力をあわせて日干を生じる働きをしますので、身弱とはなりません。つまりこの丑も喜神運となりますが、財が若干強すぎますので、位相は【戊寅】のほうが高いです。

この時期の経歴を見ると、YOSHIKIさんと交際宣言、事務所から独立し個人事務所「Purple.INC」を設立、石橋貴明さんとユニット「Little Kiss」を結成してシングル「A.S.A.P.」を発売、木村拓哉さんとの結婚等となっており、依然として元気に活躍していることが見えますし、喜神運であることも分かります。

第四運~丙子

32歳からは地支に子水が巡ります。子の作用は辰と水局を構成するものですが、工藤さんの場合、辰が二支ありますので、辰子・辰子二つの水局半合が完成し、水大過の時期となります。このためこの大運は本来強い忌神運なのですが、工藤さんは運良く結婚後の姓名(木村静香)構造が【木・火・土】と喜神ばかりとなったため、このような忌神運期でも喜を発揮することになります。

なお、もし結婚後の姓名が忌神ばかりとなった場合は、波乱重重となりますので、とっくに離婚していたでしょう。(虎の舞のご依頼者のなかには、これとは逆で、姓名位相が低すぎるため、喜神運でも全く波乱ばかりという方がいます)

この時期は『2003年2月に次女・光希(みつき、Kōki,)を出産』、『ラスベガスにて自身がデザイン・プロデュースする宝飾ブランド「TREASURE IIII」を発表』、『2007年5月23日、「雨夜の月に」をリリース』、『2010年9月2日に第95回「二科展」絵画部で自身が描いた絵画『瞳の奥』が特選受賞。』など、歌手としてだけではなく芸術活動にも力を入れ始めており、大運の忌の作用が見られません。

第四運~乙亥

42歳~の亥は水旺運ですが、亥は蔵干に甲木を有し、比劫の力量が前運より増します。また、亥は辰・子の水局半合を解かず固有根となりますし、天干も乙木ですので、通常であれば比劫が強すぎる忌神運期となります。

ところが本名の位相が高いことがこの忌神運を緩和しており、前運に続きこの大運も喜の傾向となります。この大運期も前運同様、アクセサリー販売や絵画に力を入れており、また歌手としてアルバムも制作しています。

ちなみに陽水は水知ですので、自然と芸術活動や表現活動に力が入る時です。

第五運~甲戌

最後は戌運です。前半土旺の運勢ですが、戌は辰と冲するため子・辰の水局を解きます。これに加え、戌土は子を剋すため、やや水弱の運気となります。このため、戌運はやや財の忌象が出やすいでしょう。

このように、同じ子辰の半合を解く地支であっても、丑と戌では随分と違った作用があることに注意が必要となります。

財の忌象について、日干が弱く、財が強すぎる(多すぎる)場合に起こりやすい事象を以下に載せておきます。

  • 異性問題・トラブル。浮気・不倫によるパートナーとの別れ。
  • 財が漏出する暗示。浪費またはトラブルによる出費等
  • 働き過ぎによる過労や、体調不良
  • 理性が働きにくくなり、欲望や感情に流されやすくなる時

つまり、大運干支は原局との作用によって、必ずしも喜神の干支が巡るから吉、忌神の干支が巡るから凶とはならないのです。これに加え、姓名位相も運勢に大きく関わるわけですので、その見方は非常に複雑となることを覚えておいてください。

なお大運の干支は、その大運下にある10年間の運勢を司りますが、それぞれの流年における運勢は、さらに流年干支を詳しく見る必要がありますので、ご注意ください。※大運位相がまずまず高くても、流年によって急低下する場合があります。

また、工藤さん(の本名)のように姓名位相が適切となる場合は、たとえ忌神運が巡っても安定した運勢や健康を得るということも大変重要です。※そのため、もし工藤さんが離婚すれば、位相は低下することになります。