四柱推命旺

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普通格局(食神格・傷官格・偏財格・正財格・偏官格・正官格・偏印格・印綬格)の成立条件

これで全ての特別格局の成立条件の解説を終わりましたので、最後に普通格局の成立条件について解説を致します。格局を定める手順としましては、まずはじめに「特別格局か否かを判断する必要がある」ため、はじめに特別格局の成立条件から解説をした次第です。

そしてもし、その命式が特別格局でないのであれば、すべて普通格局に属する命式と言えるのです。まずは以下に、普通格局の全ての分類を示します。

普通格局の種類と成立条件

普通格局は全部で8種類あります。以下をご覧ください。

  1. 食神格(しょくじんかく)
  2. 傷官格(しょうかんかく)
  3. 偏財格(へんざいかく)
  4. 正財格(せいざいかく)
  5. 偏官格(へんかんかく)
  6. 正官格(せいかんかく)
  7. 偏印格(へんいんかく)
  8. 印綬格(へんいんかく)

以上の8分類ですが、間違ってはいけないのは、「劫財格」や「比肩格」というものはないということです(「劫財格」や「比肩格」を取る流派は存在するかもしれませんが)。これは、格局として蔵干の比劫を取る命式は、必ず「特別格局(健禄格・陽刃格・月劫格)」となるためです。

普通格局の成立条件

それでは次は、普通格局の成立条件と定め方について見ていきましょう。

  • 命式が特別格局に分類されないこと
  • 月支蔵干の生剋名によって格局を判断する
  • 月支蔵干のうち、天干に同一五行があらわれる干の生剋名を格局とする
  • もし蔵干の同一五行が二つ以上天干にあらわれる場合は、分野・本気・中気・余気の順に格局を取る
  • もし蔵干の同一五行が一つも天干にあらわれない場合は、分野の生剋名で格局を取る
  • 比肩・劫財は格局としない

このような手順・考え方で普通格局を定めます。言葉だけでは理解が難しいかもしれませんので、以下、すべての普通格局における実例を示しながら解説をしたいと思います。

普通格局の成立条件・実例

それでは実際の命式をもとに、普通格局の成立条件を見ていきましょう。

食神格となる命式について

天干
地支
蔵干・本気
蔵干・中気
蔵干・余気

以上は私の命式です。蔵干は青く塗っている部分であり、分野は赤字で示しています。格局を判断する場合は必ず月支蔵干を見ますが、そのうち壬と戊の同一五行が天干にあらわれています。この場合は、本気・中気・余気の順で格を取るため、本気である壬を取ります。

壬は庚にとっての食神ですので、「食神格」となります。

傷官格となる命式について

天干
地支
蔵干・本気
蔵干・中気
蔵干・余気

上記の命式では分野・庚(正官)ですが、金は天干にあらわれません。天干には月支蔵干のうち丙と戊の同一五行があらわれますが、このうち優先順位は本気が余気よりも高いですから、本気の丙(傷官)を格と取り、「傷官格」となります。

偏財格となる命式について

天干
地支
蔵干・本気
蔵干・中気
蔵干・余気

日干・乙に対し、未の蔵干・本気である己は偏財です。この己の同一五行である戊が時干にあらわれるため、偏財格となります。なお蔵干の乙は比肩に当たりますが、「比肩格」はありませんので天干にあらわれても無視します。

正財格となる命式について

天干
地支
蔵干・本気
蔵干・中気
蔵干・余気

日干・丙に対し、酉の蔵干・本気である辛は正財です。月干に辛金があるため、酉の蔵干である辛・庚は両方とも同一五行が天干にあらわれています。しかし分野・辛のためこれを取り、「正財格」と判断できます。

偏官格となる命式について

天干
地支
蔵干・本気
蔵干・中気
蔵干・余気

日干・壬に対し、月支蔵干の戊は偏官です。これに加え年干に同一五行の戊土があらわれるため、偏官格となります。中気の丁(印綬)も天干にあらわれていますが、分野の方が優先順位が高いため戊を取ります。

正官格となる命式について

天干
地支
蔵干・本気
蔵干・中気
蔵干・余気

日干・丁に対し、月支蔵干の壬は正官です。また時干に同一五行の癸水があらわれるため、正官格と分かります。中気の甲(印綬)も天干にあらわれていますが、分野の方が優先順位が高いため壬を取ります。

偏印格となる命式について

天干
地支
蔵干・本気
蔵干・中気
蔵干・余気

子の蔵干には癸・壬がありますが、分野は余気の壬となっています。そして時干には同一五行の壬があらわれていますので、分野を優先して壬(偏印)を格として取ります。すなわち格局は「偏印格」となります。

印綬格となる命式について

天干
地支
蔵干・本気
蔵干・中気
蔵干・余気

寅の月支蔵干は甲・丙・戊であり、分野は正官の甲です。ところが、甲の同一五行は天干にあらわれません。しかし中気の丙(印綬)については、天干に同一五行の丁火があらわれるため、これを取って「印綬格」となります。ちなみに余気の戊は劫財であるため、無視します。